ES9038Q2M基板 その2 製作・試聴編

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完成写真。手持ちのケーブルが20cmでちょっと汚いのが不満。

 タカチのYM-150に入れてみました。緑の基盤はDIYINHKのXMOS 384kHz USB-I2Sです。ちょうどピッタリなサイズに収まりました。

 ケース穴あけしてちょっと配線するだけで完成(と思っていた)なので製作と言っても特段難しいことは無いのですが、端子が基板に付いているので位置をちゃんと合わせて穴あけしないといけないのが面倒と言えば面倒でした。

 ということでAmazonでデジタルノギスを調達し、ちまちま測ってCADで位置決め。

 

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CADで書いた図。DCジャックが丸じゃ入らないことに後で穴開けるときに気づきます…。

印刷してケースに貼り付けて穴開けしました。

 

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そして一通り穴を開けた後、いざ基板を合わせてみたら案の定問題発生。

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光端子が干渉してこれではRCAが刺さりません。今更角穴を開けるのは面倒だったのと、光端子を使うつもりはさらさらないので…、

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撤去しました(笑)

これでケースに入ると思ったら、今度はDCジャックが角穴じゃないと入らず、結局もう1つ角穴を開けることに。とりあえずなんとか基板は入れられました。 

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穴開け完了の図。意味不明な穴が1つ開いてるのは見なかったことに…。

 後はDIYINHKのDDC基板と接続すれば完成ですが、ここでさらに問題が。

DACのI2S端子は5Vなのに対し、DDCは3.3Vなのでそのままでは接続できません。さてどうしたものかと色々調べていたら、

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 DAC内の3.3Vレギュレータ(AMS1117-3.3)のTAB(赤い丸)がGNDではなく3.3Vであることが判明。なのでここから電源を引き出すことにしました。いやあ助かりました。

 あとは入力切替用のスイッチとLEDを取り付けて、最初の写真のように完成しました。

 とりあえずオペアンプ交換等もせずに、真空管アンプ(6DJ8全段差動ミニワッター)に繋いでそのまま聞いてみました。ノイズはアンプのボリュームを最大付近にするとヘッドホンなら若干聞こえる程度で、普通に音楽聴く分にはまず気になりません。音の方はなるほど解像度の高さは感じます。しかし、そこはやはりNE5532だからなのかちょっと窮屈で、明らかに足を引っ張っている感じがしました。

 そこで、とりあえず手持ちのLME49990デュアルに交換。これが化けました。久々に音聞いてびっくりするレベルでした。ゾクッとするほどの解像度の高さ。一瞬立体音響かと思うような空間表現。最近はこんな音がスタンダードなのかと、中々にショックでした。

 DAC基板5000円、ケース1000円、オペアンプが1000円。USB-DDCを付けると1万超えますが、いずれにしても1万そこそこでこの音は凄いですね。レギュレータ交換したり、コンデンサ増量したり、オペアンプもOPA827を買ってあったりと本当はもっと改造してやろうかと思ったんですが、現状不満がないのでやる気がなくなってきました。

 モバイル版のQ2Mでこの音なら、ES9088PROならどんな音なんだ…と思わなくはないですが、3万円以上かけてこれ以上を追い求める必要はない気がしてきました。(よほどお金に余裕があるなら別ですが…。)

 Q2Mの時点でヘッドホンではもう限界だと思います。使ってるヘッドホンはDT1990proで解像度は最高クラスだと思ってるんですが、それでもヘッドホンがDACの情報量に追いついていない気がします。これ以上DACにこだわるならHD800Sとか、STAXとかそのクラス持ってくるか、あとはもうスピーカーですね。だったらアンプとスピーカーにこだわった方がよっぽど費用対効果は高いような気がします。

 

【追記】オペアンプをOPA827に変更しました。LME49990でもかなりのものでしたが更に良くなりました。解像度はそのままに音がより厚くなり空間も広がりました。ヘッドホンでマーラーの8番がごちゃごちゃにならず聴けて感動です。