Alpair6Mで自作スピーカー

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 MarkaudioのAlpair6Mを使ってスピーカーを自作しました。実はユニットを入手したのはもう1年以上前で、今までは余っていた箱に口径を変えるためのバッフル板を貼り付けてポン付け状態で使っていました。あくまで暫定的、近い内に箱作るから…とか思っていたらすっかり1年が経ってしまったという…(笑)
 箱のサイズはW144×H300×D221.5、木材の厚さは18㎜(バッフル板だけ+5.5mm)で容量は5Lです。バスレフダクトの共振周波数は60Hzに設定しました。
 木材にはシナランバーコアとバッフル板に5.5mmのシナ合板を使用しました。過去4度ほど自作しましたが今回始めてシナランバーコアを採用しました。見た目を考えるとラワンは使いたくない、MDFは塗装の下処理が面倒そうということでシナ合板を使いたかったのですが、近所のホームセンターをいくつか回っても厚さが15㎜以上のシナ合板は売っておらず仕方なくシナランバーコアに。いざ切り出してみるとかなり軽くて心配になりましたが、出来上がってみると響きすぎることもなくいい感じになりました。
 今回初めて穴あけから挑戦しました。

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 自在錐を使ってみたわけですがバーが回転するので結構怖かったです。2枚くらい失敗しましたが結果的にそこそこきれいに穴が開きました。

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コーナークランプも導入。無くてもよかったかも。

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今まで塗装は刷毛で塗ってましたが、どうしてもムラになるのと刷毛の後処理が面倒なので今回はラッカースプレーで塗装しました。4度ほど重ね塗りしたら大分ムラが無くなって満足です。

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吸音材はミクロンウールです。箱が鳴らないのが好きなのでバッフル板以外の全面にしっかり入れました。

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完成図。先日作った超手抜き自作スピーカースタンドに乗せてみました。

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 今回1番のこだわりポイントがこちら、ユニットの落とし込み加工です。加工と言っても穴のサイズの違う板を上から貼り付けただけですが。ユニットが浮き出てるといかにもただつけただけの自作感が出てしまいますが、ちゃんと落とし込むと売り物感がでる(気がする)ので満足感が高いです。トリマーがあれば貼り付けとかしなくても自由にできると思うので欲しいんですが…恐らく使う場所がない(笑)
 さて肝心の音ですが、いやはや久々にびっくりする音でした。今まで付属のガスケットも使わずにただポン付けしてて「まあこんなもんか…」なんて思ってたのが申し訳ない限りです(笑)
まず何と言っても解像度の高さ。スピーカーから1m以下の超ニアフィールドで聴いてますが全然刺激的でなく、かと言って音は引っ込まない。音場自体は奥に広がるタイプですが、ボーカルなど前に出てきてほしいものはきちんと浮かび上がってくるので聴いててとても楽しいです。同じMarkaudioでもCHR-70は結構高音が金属感がして好きじゃないんですが、Alpair6Mはとても自然に鳴ってくれるのでかなりいいです。値段が倍するだけあるといったところでしょうか。
 もう1つ特筆すべきは音のバランスの良さ。測定用のマイクがないので周波数特性が測定できないのが残念ですが、聴いた感じどこにも強調感がありません。そのためどんなジャンルでも聴けてしまいます。アニソン聴いても楽しいしジャズもよし、バッハの無伴奏曲とかもう最高です。
 欠点と言えば9cmのスピーカーなので低音や音のスケールはさすがにあまり出ません。ただベースはちゃんと聞き取れますし、無伴奏チェロ曲とかも違和感なく聴けるので、恐らく100Hz以上は全く問題ないと思います。コントラバスウッドベース)やティンパニバスドラム位になるとさすがにちょっと厳しいかな位です。クラシックなら室内楽バロック音楽位までだと大変楽しく聴くことができます。
 ということで大変満足感の高いスピーカーに仕上がりました。基本ニアフィールドで聴く人には最適のスピーカーなのではないでしょうか。ただこうなるとやっぱり兄貴分が気になります。Alpair7がめちゃくちゃ欲しくなってきてしまいました。完全に沼です(笑)