グレンファークラス105

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 購入価格:5000円弱 味:A- コスパ:B 

 

 人生初カスクストレングス。

 味の濃いウイスキーが飲みたくてついにカスクストレングスに手を出してしまいました。60度なんて飲めるのか、1Lなんか買って飲みきれるのか、というか飲めなかったらどうするのか、等々色々悩みましたが結局はリッターボトルにしてしまいました。700mLと1Lが大して値段変わらなかったらそりゃ1Lにせざるを得ないってもんです。
 恐る恐るストレートで飲んでみると、口に入れた瞬間一気に揮発するアルコール、いまだかつて体感したことのない舌への刺激。一口目で明らかな身の危険を感じました。
この時点で間違いなくやばいと分かるクレイジーウイスキーですが、しかしこれが美味い。度数うんぬんよりとにかく味が濃い。濃厚というよりは濃縮。言わば、


木にかじりついて甘い蜜をちゅうちゅう吸ってる


という位、味や香りが凝縮されてます。

 焦がしたカラメルのような香りと苦み、ドライフルーツやプルーンのような渋めの甘さ、そしてやっぱり木を強く感じるのでシナモン感と言えばいいのでしょうか。普通テイスティングするときは様々な要素を敏感に感じ取るものだと思いますが(へたくそなので大体わからない)、これに限っては感じ取る必要なんてありません。それぞれの要素が順番に飲み手を全力で殴りつけてきます。

 ただ、悠長に味わってる暇は残念ながらありません。なぜなら強烈な舌への刺激がすぐそこに迫っているからです。口に入れてから刺激に襲われるまでのおよそ1秒間、そのわずかな時間をどれだけ楽しめるか、そんなウイスキーです。

 60度なので流石に加水しようかなと思って、普通のウイスキー位(40度あたり)にして飲んでもみましたが、うーん。このウイスキーに限らず個人的に加水ってあんまり好きじゃないです。刺激は確かに落ち着く代わりに木(樽)の嫌な香りが出る気がするというか。ロックとかハイボールも苦手です。なので60度にもかかわらず結局ずっとストレートで飲んでます。

 (ちなみにこの加水したときの味がなんとなく新グレンリベット12年っぽくて、「あれは酒自体の味というより薄め過ぎたんかなあ」なんて思いました)

  初めの一口は死を感じる程のインパクトでしたが、何度か飲むうちに結局慣れてきてしまいました。60度のリッターボトルなんか1年は持つんじゃないかなんて思ってましたが、普通に減ってます。これを飲んでから今まで当たり前に飲んでた43度位のを飲むと明らかに物足りなくなってきてしまいました。

 1本飲み切ったらお腹いっぱいで1年はもう買わなくていいかなと思うものの、1年後にまだ同じ値段で売ってたらきっとまた欲しくなる、そんなウイスキーでした。